そもそもウチには芝生がないネタバレ結末ブログ

漫画「そもそもウチには芝生がない(たちばなかおる作)」のネタバレ・結末・試し読み・あらすじ・感想をまとめたブログ。

片想いの牢獄で ネタバレ結末 第1話「光のさすへや」

ミズタマ先生の短編漫画集「片想いの牢獄で」第1話目の「光のさすへや」は、教育ママのもとで受験ノイローゼになった兄に、ひそかに虐待を受けている女子中学生の物語。

つぶれそうな心を抱えながらも、「ある少年」との出会いによって真っ暗だった毎日から「光」を見つけ出すお話です。

エピソード01「光のさすへや」ネタバレ

兄に虐待される妹


同じ部屋で、それぞれのデスクに向き合いながら勉強をする兄と妹。

「あー疲れた、休憩するかなー」

これみよがしに伸びをして、わざと妹の頭に手をぶつける兄。

「少しは反応しろよ、バカ」

妹ーー朝倉比奈子にとって、これはすでに日常であり、いちいち兄に反応しない。



無視し続け、どうしようもなくなると「おかーさん!」と、母親に飲み物がほしいと呼び出す。

息の詰まるような部屋から逃げて、ただひとつの安らぎである愛犬・ソラとの散歩に出かけた。

不登校の男子生徒・小日向


学校へ行くと、見たことのない男子生徒がいた。

髪はボサボサで人相も悪く、見るからに暗い。



「同じクラスの小日向だよ」

友人が始業式以来見ていないから、知らないのも仕方ないか、と言う。

不登校の引きこもりで、以前は元気だったのにね、と。



「なんか、ズルいね」

逃げ場のない比奈子と違って、逃げまくっている奴、と軽蔑する。

エスカレートする兄の虐待


比奈子はテニス部に入っていた。

実はそれは「兄の命令」で、美人な先輩である楠をなんとかデートに誘うために、ダシに使われていた。



その日、楠先輩を映画に誘って断られた比奈子は、兄に部屋で折檻される。

「はあ!? 役立たずだなてめーは!
なんのためにテニス部に入らせたと思ってんだよ!!」

無能で取り柄がないんだから、このくらい役に立て、と兄はキレて殴る蹴るを繰り返した。

小日向と知り合う


ようやく逃げて散歩に出たものの、頭の痛みでふらついて休んでいた比奈子はソラから目を離してしまった。

気がついたらどこにもいない。

比奈子は「ソラ!嘘っ、ソラ!?」と愛犬を探し回り、泣いた。

 

だが、公園の片隅で誰かがソラを見ていてくれた。

「よかった、ソラ、本当に良かった」

「汚い顔だな」

泣きはらした比奈子を見て、その少年はさらに「ありがとうは?」とお礼をねだる。

犬を見つけてホッとするより先に、自分へのお礼が先だろう、というのだ。



少年の顔を見て、比奈子は小日向だ、と気づく。

だが小日向は、比奈子が自分と同じクラスの人間だと知ると走り去って行った。

「光のさすへや」の結末


お礼をしに、小日向が引きこもっているアパートを訪ねた比奈子。

小日向はお礼として「犬を俺が触れるようになるまでうちに連れてこい」と要求し、犬に興味を示す彼と少しずつ打ち解けていく。



無愛想でぶっきらぼうなしゃべり方しかできない小日向だったが、以外に犬好きで辛抱強くソラを自分になつかせようとしていた。

 

そして、「友達の話なんだけど」という前提で、自分が今いる辛い状況を小日向に話した。



その一方で兄は比奈子を虐待し続け、ついに比奈子に楠先輩を自宅へ連れてくるように命令。

拒否した比奈子への報復に、兄はソラを手にかけ、さらに比奈子を追ってきて・・・


「光のさすへや」の感想

「片想いの牢獄で」は、「行き場のない片想いに囚われた女性たち」をテーマにした作品です。


兄から虐待を受けていた比奈子は、自分だけ我慢して毎日耐え続けていたものの、心は壊れる寸前。

不登校児である小日向と、愛犬ソラが縁で知り合い、見た目も態度も微妙な彼と仲良くなっていきます。



小日向は無愛想だけれども、あの兄と違っていいやつ。なんだかんだでワンコちゃんがなつくように必死で頑張ってみたり、体を張って比奈子を最後に守ってくれました。

キレた兄が追っかけてきて「人生詰むぞ」と脅されても、「とっくに詰んでる」「ケンカはバカになったもん勝ちだもんなー」と言えちゃうのが引きこもりヒーロー!?な感じでカッコ良かったです。

最後の最後で、比奈子の恋心が見え隠れしてきゅんとするお話でした。